セルゲイ・ロズニツァ『キエフ裁判』──あるいは、破壊と想起についての覚え書き──

それなら時間の岸辺とはなんでしょうか。時間の波に攫われるものと、時間がけっして触れないものとの違いは?光の時間と闇の時間を同じ円周上に示すとはどういうことなのか。あるところではとこしえにとどまり鳴りをしずめる時間が、別のところでは怒濤を打…

【読書会】クレア・キーガン『青い野を歩く』訳 岩本正恵

久しぶりに読書会へ参加しました。 いちおう忘れないうちに備忘録をと思い記事を書いてみることにしました。 読んでいて感じたことを記しているので誤りがあるかもしれません。 そのあたりは予め素人読者の読解、ということで。 《作者について》 1968年生ま…

2022年読んだ本ベスト10

年の瀬も押し迫り、特にやることもないので今年読んだ本のベスト10を作ってみた。 正直、選出した作品はどれも甲乙つけがたいものばかりで順不同としたかった。けれど、順位を組み立てることで普段はあまり意識していない作品が含意する領域への興味関心をあ…